漆芸の魅力
ゆめらせんかずの明石店です🤍
新入社員の濱です。
突然ですが、皆さんは漆器はお好きですか?
率直に申し上げると、私はこれまで全く興味がありませんでした。色合いが赤と黒しかないし、なんか地味……。という印象でしたが、
先日訪れた美術展で偶然輪島塗りの漆器を拝見し、漆芸に携わる方のお話を伺うことが出来ました。
話を聞くうちにどんどん引き込まれていき朝訪れた後、夕方にもう一度訪れてしまいました❗
ということで今回のブログでは、漆芸とりわけ輪島塗りについてご紹介させていただきます🌟
漆芸とは、「うるし」の芸術ということで、漆を器に塗って漆器を制作し、それに装飾を加えて芸術的な作品を作ることをいいます。
アート展に並んでいた作品は、輪島塗りの茶筒、お皿、お椀、香合、化粧箱、龍の像。色は、朱、本朱、洗朱など。
同じ朱色でも黒みを帯びたものから柿のようなオレンジに近いものまで様々で、全て一点ものだそうです。
二度と同じものは作れないと仰っていました。単純な赤と黒の世界ではないことを、私は初めて知りました……!
また漆芸において、お椀のような曲線の形のものは比較的作るのが容易く、見習い職人が技術を習得していくための練習として造るのだそう。反対に、四角形の化粧箱など角のあるものは、熟練の技がないと面を均一に造ることが出来ないそうです。
私は曲線のほうが難しそうなイメージを持っていたので、驚きました❗
漆芸においては、40、50代の方はまだまだ見習いだそうで、80、90歳の方が最盛だそうです。すごいですね…!
それから私は、漆器に描かれた蒔絵の美しさにも驚きました。
蒔絵を描く筆は人毛が最適とされているそうで、アジア系の、山奥に住むあまり洗髪をする文化がない若い女性の人毛(!)が、最も描きやすいと仰っていました(諸説あるそうです)。
あるいは、クマネズミの毛がいいそうです。しかし、こうした天然毛は入手困難になりつつあるそうで、若い職人はあえて最初からポリエステルの毛を使うよう指導されるそうです。
人毛筆を知ってしまったら、その描きやすさに慣れてしまい普通の筆では描けなくなるからだそうです💦
蒔絵の線はフリーハンドで描かれます。見習い職人は直線を描く練習から始めるそうで、流水文様のような曲線は最も描くのが難しいそうです!漆器の中には、蓋を開けると内側にびっしり金を散りばめた作品が多数ありました。
もう現代では制作できないほど費用がかかっているそうで、最高値のもので600万円の作品がありました…✨✨
金の他に螺鈿や卵殻を貼り付けた作品もありました。
人工的にピカピカ光らせた漆器の艶と、長年磨き続けて生まれた自然な艶は、ひと目でわかるそうです。
自然な風合いが通好みというのは、お着物にも通じるところがあるなぁと思いました。
また、職人の熟練の技によって完成するという難しさもお着物と似ていると感じます。
お着物は日本人の感性で生み出された、身にまとえる芸術品だと思います👘
そう考えると、いっそうお手持ちのお着物に愛着が湧いてきますね😊
画像は大丸のホームページより、お借りしました。